2013年5月29日水曜日

『あなたはあなたのままでいい』


アラン・コーエン=著 真田由美子=訳

イラストは宮原葉月さん。
今回はとりわけイラストで行こうという案件でも
なかったのですが、宮原さんを含めた複数の
イラストレーターを使ったラフを見てもらったところ
編集のT谷さん(モヒカン!)の「好きなイラストレーターさん」
だったということもあって宮原さんに決定しました。

宮原さんが先にブログで紹介されているので
こちら←を見ていただいたほうが良いですかね。
宮原さんとの出会いについても書いていただきました。

宮原さんは様々なジャンルで活躍されていますが
書籍ですと、文芸がマッチするのでしょうか。
今回、自己啓発書の仕事は初めてで、多少とまどいもあった
ようですが(それより時間が無かったのが問題だったか?)、
ご覧のように見事結果を出してくれました。
こんなゆる〜い感じの絵もまた描いてほしいです。


【仕様】
仮フランス装 本文天アンカット
カバー=アラベール(ウルトラホワイト)マットPP加工
帯  =NTラシャ(スノーホワイト)マットニス
表紙 =ブンペル(バーク)
見返し=キュリアスIR(ホワイト)
別丁扉=ポルカレイド(トウフ)


自分は文芸などの仕事はめったにないし、
イラストレーターとの仕事も多くはありません。
それでも、文芸とか他のジャンルで活躍されているイラストさん
(新人さんも)を、自己啓発書、ビジネス、実用書など
いつもと違ったフィールドで描いてもらうのが、
自分の役割のひとつではあるまいか……。

ちなみに宮原さんの絵を初めて装丁に使ったのは
古くからの友人である鈴木正道氏です。


最後に宮原さんのブログで触れられている
ボツになったラフをお見せしましょうか。
普段はラフを公開することもないけれど、
今回は宮原さんも原画を公開されているので
いいでしょうかね。
2010年のことです。奇しくも同じ版元で、
編集担当者(T谷さんではありません)レベルでは
好評でした。残念ながら採用には至らなかったけれど。



(F)

2013年5月27日月曜日

2013年5月25日土曜日

『スペシャルGO-BANG’S』



ワタクシの師匠である染谷淳一久々のCDデザイン
5(ゴ)ーバンズ25周年ということで
本日5月25日発売!となりました!


今日は昔ばなしを──

染谷淳一率いるHEAD BUTT(ヘッドバット)という
デザイン事務所で働いておりました。

ゴーバンズのシングル、アルバム、コンサートGOODSの
デザインはレギュラーの仕事。
写真も全部、染谷さんが撮っていました。
スタイリストの手伝いをしたりもしていましたね。

ゴーバンズに関しては、アルバムの歌詞も手描きです。
タイトルや大きく使う文字は染谷さんの下書きを
ロットリングで雲型定規をつかってトレースします。
歌詞のほうは、ひと文字20mmくらいだったかな。
さすがに歌詞はフリーハンドで仕上げます。
リピートするところはコピーして並べて貼っていくのです。
コピーと言ってもMac普及以前ですからゼロックスですよ。
そりゃ入稿前は帰れんわな……



↑「スペシャル・アイ・ラブ・ユー」(1989年)の
 ブックレットより。
 11曲の歌詞からクレジットまですべて手描き!



↑本日より、“ひとりGO-BANG’S活動” 宣言をした
 森若香織さんのブログから写真を拝借。
 このリボンの文字、当時ワタクシがつくりました。
 懐かしいです。

それにしても森若香織さん若いですね。
それでは『スペシャルGO-BANG’S』
よろしくお願いいたします。

動画メッセージ→

フェイスブック→
https://www.facebook.com/gobangs.official

(F)

2013年5月23日木曜日

『2時間で女ゴコロをつかむ技術』



絵音(合コンシェルジュ/日本合コン協会会長)=著
のカバー、帯デザインです。

カバーデザインがだいたい決まったところで
編集部から地色のバリエーションを求められました。
3色の案を出したところ、編集部でも決めきれず
結局3種類の色校を出すことになりました。

色校が出て、内容に合っているという理由で
「黒」に決まりました。上の写真です。

こちらのイチオシは、下の写真のバリエーションでした。
これは金(DIC-619)の下地にM(マゼンタ)の濃〜い
アミを敷いています。金というより、
カッパー(銅)みたいなイイ色が出たんですけどね〜。


同じ金(DIC-619)でも、ひとつ下の記事の
道端ジェシカさんの推薦が入った帯。
こちらは下地のMが20%です。

(F)

2013年5月22日水曜日

『[図解]人生に奇跡を起こす魔法の本』



山川紘矢・山川亜希子=著
 ──スピリチュアルベストセラーのメッセージ25
 のブックデザインです。

帯は4色+金。


  数々のベストセラーを日本に紹介、翻訳した
  山川紘矢・山川亜希子が贈る、
  ベストスピリチュアルワールド!

  「ここで紹介する本は、私たちの人生を変えた
  素晴らしい本たちです。
  これらの本の中には、人間が幸福になる
  秘密や知恵が書かれています。」
  (帯表4より)



▼扉フォーマット(本文2色刷り)

▼本文フォーマット 空欄は図版スペース
 (テキストはダミーです)


好評発売中!
よろしくお願いいたします。


(F)

2013年5月21日火曜日

『顔やせ! 魔法のガムエステダイエット』



小川恵子=著 すばる舎リンケージ
のブックデザインです。

 歯ぐきにはビューティーのツボがぎっしり詰まっています。
 毎日優しく刺激を与えるだけで、
 顔周りはもちろん、全身のリンパの流れもよくなるのです。
 とっても簡単で、特別な道具がいらないのも嬉しいポイント。
 さあ、今日から歯ぐきでキレイになっちゃいましょう!
 (前袖より)

▼目次

▼章扉

▼Part 1 本文 イラスト=李佳珍

▼Part 2 本文

▼Part 2 写真=Yuuji Hirose

▼Part 3

▼お悩みQ&A


この本のデザインは変則的な作りかたをしました。

以前作業した判型や文字数がだいたい同じな
別の本のデータに、DTPもできる編集の
S木さんが文字を流し込み。
さらに写真のキリヌキまでやってもらい配置。
そこにやっとぼくが登場してフォーマットを
新しくつくり微調整。

もちろん先にフォーマットをつくって
流し込んでもらう手もあったのですが、
その時期に手をつけられなかったので
そういうことになりました。
なんとか入稿の締め切りには間に合いました。

S木さん、おつかれさまでした!

(F)

2013年5月20日月曜日

『空海と真言宗がわかる本』



大法輪閣編集部=編
空海と真言宗がわかる本』の装丁です。

本書の内容は、
第一章 空海と真言宗がわかるQ&A
第二章 空海をより深く知るために
第三章 真言・梵字と勤行経典
第四章 真言密教の美術と寺院

[用紙]
 カバー=ミセスB-F(ホワイト) グロスPP
 帯  =NTラシャ(白)
 表紙 =みやぎぬ(ひかわ)
 見返し=NTラシャ(スノーホワイト)
 別丁扉=ポルカレイド(キナコ)

よろしくお願いいたします。

2013年5月17日金曜日

『縮刷版 曼荼羅図典』



縮刷版 曼荼羅図典』の装丁です。
図版=染川英輔 解説=小峰弥彦/小山典勇/高橋尚夫/廣澤隆之


カバー=アラベール(スノーホワイト) マットPP加工
帯  =ヴァンヌーボ スムース-FS(スノーホワイト)
表紙 =スノーフィールド
見返し=スノーフィールド
別丁扉=OKフェザーワルツ(雪)


●今日は明朝体の話。

帯の〈待望の縮刷・普及版〉のゴシックを除いて
全て「筑紫オールド明朝」です。
帯のヘッド・コピーは「筑紫Bオールド明朝」(その他は「A」)。


曼荼羅関連の書籍といえば、杉浦康平さんの仕事を
思い浮かべる人も多いだろう。
写植の時代なら写研の秀英明朝だろうか。

それにしても、何か新しいニュアンスにしたいな。
どんな書体を使ったところで杉浦さんの仕事に
太刀打ちできないと分かってはいるけれど。
そこで「筑紫オールド明朝」を選ぶことにしました。
おかげで、歴史を感じさせる格調高さをそなえつつ、
現代的なスッキリ感も出たのではないでしょうか?


──話は変わって、今年の2月。
その「筑紫オールド明朝」の書体デザイナー・藤田重信さんと、
フォントワークスのMさんに、お食事会に招待されました。
マルプデザインの清水さん夫妻を誘って、
Mさんに指定された歌舞伎座の裏手のお店の地下に行ってみると、
こんな大きなスペースが銀座にあるのかと思うような
スゴイところでした。料理も美味で秘密にしておきたいような場所です。

楽しい夜のあと藤田さんがつぶやいてくれました。
 ↓


清水さんはフォントワークスの書体を使った
最近の仕事を、藤田さんとMさんに見てもらいました。
 ↓


その後、藤田さんたちとメールのやりとりがあって
藤田さんから書体について質問がありました。

清水さんは熱心に返事を書いていたのですが
ぼくは忙しさにかまけて返事できずじまいでした


3カ月も前のことだし、今さらで、ちょっと質問の答えとも
ずれるのだけれど、自分が本文書体を選ぶときの
ことなど少し書いてみることにします。

──本文フォーマットを作る仕事はかなりの頻度で
装丁とセットでやってくる。

まずゲラ(テキスト)に目を通して、イメージしてみる。
そのときに自分がイメージするのは書き手(著者)のだ。

著者の意図として、そのテキストは読者にどう思われたいのか。
そのは、高いのか低いのか。
強いのかやさしく語りかけてくるのか……
著者のを書体にのせたときになるべく違和感が
無いように、フォントを選定する。

今では自分の中でスタンダードになってきているけれど、
女性のをのせるイメージのときに、藤田さんのつくった
「筑紫明朝」を本文に使うことが比較的多かった。
ご本人にお会いすると女性的とは思わないのだけれど
藤田さんが写研出身というのもどこかしら関係するのでしょうか?


ところで、オールド系明朝のフォントは、随分と豊富になって、
デザイナーにとっては、ありがたいのは確かだが、
[築地五号(「つくし」じゃなくて「つきじ」ね)]の復刻の
ようなものばかりだなぁ、と。
祖父江慎さんもどこかで憂えていました。

冒頭の筑紫オールド明朝ABは金属活字の影響を
感じさせながらも新しさがある。


藤田さんのような志をもった書体デザイナーが
あと何人かいれば、明朝体は次のステージに進めるのでなないかと
思うのだけれど、どうだろうか。


F

2013年5月14日火曜日

これ1冊で! 感じよく話せる「大人の言い方」辞典



ベスト・ライフ・ネットワーク著
のブックデザインをやったんだよね〜。
この本を読むと、こんな言い方ができるよ〜。
 ↓

 皆さまお元気ですか。
 いま、お時間よろしいでしょうか。
 今年の蒸し暑さは特別ですね。
 不躾なお願いなのですが、
 全国の書店で好評発売中の、だいわ文庫、
 購入していただくわけにはまいりませんでしょうか。

 ──ここまではご理解いただけるのではと思いますが、
 念のため、繰り返させていただきます。
 買ってください。
 それではお邪魔いたしました。



↓上から、目次/章扉/本文フォーマット(テキストはダミー)





↓各章に対応したアイコン


1、「お願い」がかなう大人の言い方
2、感じよく「Yes」を伝える大人言葉 
3、上手に「No」を伝える大人言葉
4、「反論」「注文」するときの大人フレーズ
5、ものごとをスムーズに進める「質問」「確認」の常套句
6、「ありがとう」を100%伝える大人言葉
7、このひと言で相手が喜ぶ「ほめ言葉
8、相手の心に届くお詫びの言葉
9、気まずい沈黙が怖くなくなる大人の社交言葉
10、訪問・来客時のマナーと言葉
11、会議・プレゼン・電話応対で恥をかかない大人言葉
12、お祝い・お見舞い・お悔やみの常識言葉
13、感じの良い言葉選びで印象はこんなに変わる

アマゾンのカスタマーレビューもうれしいです。

あえて申しあげますが、たってのお願いです。
 買ってください。

(F)

2013年5月9日木曜日

文庫『ユダヤ人大富豪の教えIII』



本田健=著 (だいわ文庫)
カバー、帯、本文デザイン、流し込みまでやりました。



↑帯なし


↑「登場人物」「章扉」


↑ほぼ文字の本ですが、付録含め図版数点あり。


↑「付録」

アマゾン37位!

よろしくお願いいたします。

(F)

2013年5月8日水曜日

『松井秀喜─献身力』



松井秀喜─献身力』のブックデザインを担当しました。

メジャー1年目全試合など松井を追い続けた古内義明氏が
松井秀喜の闘いの軌跡を描きます。

帯は引退会見の写真から選びました。

引退会見の後、お子さんが生まれたニュースが
入ってきましたが、本人が登場するような
目立った動きがなく、編集のM岡さんとは、
松井の話題が大きく取り上げられると
本も動くのでいいんですがね、と話していました。
でもまさか国民栄誉賞!とは予想を越える話題でした。

受賞によって長嶋サンとの師弟関係が
世間の耳目を集めたのは良かったです。


カバー=トラックGA(スノーホワイト)※マットニス
帯  =コート ※グロスPP加工
表紙 =竹あやGA(さらし)
見返し=ベルクール(あい)
別丁扉=ディープマット(ミストグレー)


右にのぞいているのがカバーで、
エンボスのストライプはヤンキースを意識。
見返しは濃紺。
別丁扉のグレー地はワールドシリーズ・チャンピオンに
なった時の選手のTシャツの色から。
ヤンキースはお目でたいときでも大人な色使いでシブイですね。
カバーのタイトルも濃紺にしたかったのですが……
「暖色系」のリクエストは相変わらず不滅です。



↑本文。「松井の言葉」多数。(※テキストは一部ダミー)


↑コラム。


↑全記録。

(F)