ブックデザイナー・折原カズヒロさんが企画した
「装丁夜話」という会に、参加してきました。
それはまだ震災前、3月上旬の肌寒い夜のことでした。
表参道の交差点にほど近い、とある小さなスペースに
装丁家と呼ばれているらしい十数人の面々が集いました。
夜会に参加するには、自分が装丁した本を
2冊ほど持ち寄って解説するのが条件です。
その場では装丁のハナシだけ!、をするのです。
と言っても堅苦しい雰囲気はありません。
加工の秘密を披露する者、苦労話を笑ってもらう者、
飛び交う質問……
話は聞いてみないとわからないもの。
一冊の本の制作秘話で一冊の本が書けるのでは?
というのは大げさだとしても
興味深いオハナシが満載でした。
それにしても、みなさん丁寧な仕事をしていますね。
刺激になりました。
半分くらいのかたとは初対面でしたが
折原さんの名リードもあり、
みな身を乗り出し、椅子に座る人もいないほどの集中力。
2時間におよぶ会は、始終なごやかで
あっという間にお開きとなりました。
そのスペースをあとにした
装丁家と呼ばれているらしい面々は
まだ、はなし足りません。
更に深い夜の青山に消えて行きましたとさ。
…さて、福田がどんな本を持っていったかは
次の機会にでも、おはなししましょうか。
(F)