2010年3月14日日曜日

「装丁の仕事174人」刷り出し立ち会い















「装丁の仕事174人」(玄光社・3月29日発売)の
本文の刷り出し立ち会いに
図書印刷沼津工場に行ってきました。

丹下健三氏設計で「日本におけるDOCOMOMO145選」にも
選ばれている1955年に竣工の工場です。
当時のファサードの全面ガラス張りがなくなっているのは
残念でしたが、屋根や内部中央の階段など当時は
相当モダンだったのでしょう。

そんな建物で働く技術者は、デザイナーの意図を
瞬時に読み取り次々と試し刷りをしてくれます。
作業は滞りなく進みました。
見られたのは一部の台だけでしたが
見ると見ないでは大違い。
職人さんも提案やアドバイスをしてくれますし
校正紙のやり取りだけでは生まれないものが
最後のこの作業で現れ、グッと出来が良くなります。
図書印刷さん、ありがとうございました。
引き続きよろしくお願いいたします。

普段の仕事では色校、再校チェックまでがほとんどで、
あとは、だいたい版元におまかせしています。
出来ることなら「刷り出し立ち会い」は
すべての仕事で行いたいものだとあらためて思いました。
でもあまり言わないようにしておきます。
やっぱり沼津は遠いです……。

(F)